何でも食べる元気な子

昨日に引き続き,小平の調査を行いました.雪解けの水が多いので,本流クラスの川は歩くのは難しそうです.そこで,本流の曲がり角にある,あの有名な小沢に行ってみました.

少し入ったところで,シダの葉化石を見つけました.蝦夷層群にしては植物遺体の分解が進んでいないようで,小羽片が軸についています.本州なら,Cladophlebis (二又に分かれる葉脈を持つシダ類に与えられる形態属)と片づけてしまうところですが(つまり「なんかシダ類っぽいけどね…」と分類をあきらめたということ),ノジュールの中の化石なので,もう少し細かな分類ができそうです.

小羽片のシワの感じは,胞子嚢が小羽片の辺縁に着きそうなオーラを醸し出してきます.すると,このあたりの年代からはコバノイシカグマ科(ワラビの仲間)の葉柄が多産するので,その葉だと考えて矛盾がなさそうです.葉柄も残っていそうな化石なので,葉柄の特徴を調べれば,これまで葉柄しか見つかっていなかったシダの全体像が,少し見えてくるかもしれません.

その後さらに歩いて,大きな石もありましたが,魚介ばかりで植物化石は見られず….基本的に好き嫌いはしないので(むしろ何でも好き),もちろん魚介も食べました.しかし,野菜不足で栄養バランスが悪そうです.

川底に2つ並んで沈んでいたノジュール.主に魚介を含む.

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